10月7日に開院し2週間が経過しました。
特定健診や予防接種などの手続きで医師会や保健センターに行く機会が多いのですが、植栽のキンモクセイが香る季節になりました。毎年この季節はあっという間に過ぎてしまう感じがするのは自分だけでしょうか。
内科、外科、整形外科など様々な症状の方が来院されていますが、便秘や痔の症状に悩まれている方もしばしば来院されます。
本日は大阪で開催された「ALTA療法の効果を高めるための実践セミナー」に参加し、関西地方で痔の治療を多数行っている著名な先生方の講演を拝聴しました。
痔の3大疾患は痔核(イボ痔)、裂孔(切れ痔)、痔ろう(あな痔)ですが、半数以上の方は痔核(イボ痔)で悩まされています。痔核は直腸側にできる「内痔核」と肛門側にできる「外痔核」の2種類があります。
ALTA療法とは、痔の中でも脱出を伴う「内痔核」に対して「ジオン注」という注射剤を打って治す方法です。
もともとは1970年代に中国の高名な痔の専門家である吏兆起先生が考案した「消痔霊」という薬に由来します。
日本では1998年に臨床試験が開始し、2005年に「ジオン注」という名前で発売が開始されました。
ジオン(ZIONE)という名前は痔(Zi)を1回(One)の治療で治すに由来しているそうです。
とはいっても、すべての痔が一回の注射で完治するような魔法の薬ではなく、大きな「外痔核」を伴っているような症例ではやはり従来通りの外科手術が必要になることが多いです。
本日の講習会では、痔の原因になる便秘の治療法、特に下剤の使い分け方や、安全なALTA療法の注射方法など明日からの治療に役立つ内容で大変勉強になりました。
ラグビー日本代表惜しくもベスト4入りはなりませんでしたが、今回のワールドカップの戦いぶりには大いに勇気づけられましたね。「筋肉は何歳からでも作れるんですよ」と高齢の患者さんに言っている言葉を自分にも言い聞かせることにしました。