11月に入ってから小牧市でもインフルエンザが流行してきました。
インフルエンザ予防には、ワクチン接種、手洗い、うがい、十分な栄養と睡眠が大切なことは言うまでもありません。
栄養面で最近注目されている栄養素が『ビタミンD』です。
冬に風邪やインフルエンザが増えるのは、寒さや乾燥によって免疫力が落ちることや冬の環境がウイルスの増殖に適していることが原因と言われてきましたが、冬は日照時間が短く日光に当たって作られるビタミンDが減ることが免疫力低下に関係していることがわかってきました。
ビタミンDは体の細胞に働きかけて「抗菌ペプチド」という細菌やウイルスを攻撃して殺す働きのある蛋白質を作ります。冬になって日照時間が短くなり血中ビタミンD濃度が減少すると、この「抗菌ペプチド」が減少するため風邪やインフルエンザにかかりやすくなるのです。
東京慈恵医科大学の浦島教授らは、小中学生334人を2つのグループに分け、一方にビタミンDサプリメント(1日当たり2,000国際単位)を飲ませ、もう一方にはプラセボ(偽薬)を飲ませました。
その結果、ビタミンDを飲んでいた164人のうちA型インフルエンザを発症したのは18人(10.8%)だったのに対し、プラセボ(偽薬)では167人中31人(18.6%)が発症し、ビタミンD投与によりA型インフルエンザの発症を42%抑制したと報告しています。
血中のビタミンD濃度を上げてインフルエンザを予防する方法は次の3つです。
①日光浴をする。(夏は約30分 冬は約1時間)
②ビタミンDを多く含む食品を食べる。(サケ、イワシ、サンマなどの脂肪の多い魚、日光を十分に浴びた干しシイタケやきくらげなど)
③ビタミンDのサプリメントを飲む。
しかし、日焼けも気になるし、食事から必要十分なビタミンDを摂取することは現実的には難しく、③のサプリメントを上手に利用するのもよい方法と思われます。
ビタミンDには、インフルエンザの予防だけではなく、過剰な免疫反応によっておこる花粉症やアトピー性皮膚炎、腸の粘膜が弱くなっておこるリーキーガット症候群の改善、さらにはがん予防、不妊症の治療などにも応用されています。
ブログでも順次紹介していきます。
実は私自身も1年以上前からビタミンDサプリメントを毎日飲んでいますが、確かに今年の花粉症は楽だった印象です。クリニックで扱っているサプリメントはすべて国産の安全性の高いものですので安心して飲んでいただけます。お気軽にご相談ください。