9月17日~18日に日本メンズヘルス医学会が開催されWEB参加しました。
その中で、男性に限ったことではありませんが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症に関する演題を聴講しました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した人が数週間から数か月にわたって経験する急性および長期後遺症のことを、「Long-COVID」と病名で呼ばれています。
咳などの呼吸器症状、疲労・倦怠感、ブレインフォグ(頭の中に霧がかかったような状態)、不眠・抑うつなどの精神症状、味覚・嗅覚異常などさまざまな症状がありますが、脱毛もその一つです。
「コロナ脱毛」といわれており、新型コロナ発症後2か月後くらいから始まる脱毛です。
コロナ脱毛は「休止期脱毛」というタイプの脱毛で、一過性の症状のため半年くらいで自然に治ると言われています。外用薬を使用するなら、頭皮の血管拡張作用・血流増加作用のある「塩化カルプロニウム」が適応になります。「フロジン外用液」という商品名で処方可能なお薬です。
「ミノキシジル」も脱毛によく使用されますが、5%の濃度が高いものは「休止期脱毛」に対しては逆に脱毛を増やしてしまう可能性があるので注意が必要です。
しかし、コロナ脱毛は基本的には自然に回復するため外用薬は必ずしも必要ではなく、規則正しい生活、十分な睡眠、十分な栄養補給が大切でしょう。