当院は病気の「予防」が大切と考え、オーソモレキュラー栄養療法や各種点滴療法を行ってきました。
今回新たに下記の3つの検査を導入しました。
①脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク検査「LOX-index 検査」
②軽度認知障害(MCI)のリスク検査「MCIスクリーニング検査」
③アルツハイマー型認知症のリスク検査「ApoE遺伝子検査」
①LOX-index 検査について
LOX-index 検査は動脈硬化の進行から将来の脳梗塞、心筋梗塞の発症までを予測できる新しい検査です。
早めにリスクを評価することで、生活習慣の改善を改善し動脈硬化性疾患の発症を「予防する」ための検査です。
LOX-indexはLDLコレステロールが酸化し、超悪玉化した「酸化変性LDL(LAB)」とその担い手である「LOX-1」というタンパク質を測定します。
約2500人を追跡した疫学研究から、LOX-indexが高い人は低い人よりも脳梗塞の発症率が3倍、心筋梗塞の発症率が2倍になることが分かっており、2010年に論文発表されました。
費用:16,000円
②MCIスクリーニング検査について
TBSのドラマ「大恋愛」で取り上げられたこともあり、「軽度認知障害(MCI)」という言葉をご存じの方も多いのではないでしょうか。MCIは健常者と認知症の間の段階で、5年で約40%の人が認知症を発症すると言われています。しかし、MCIと診断されてもMCIの段階で適切な予防を行うことで、認知症への移行を食い止め健常な状態に回復することが可能なのです。
MCIスクリーニング検査は、アルツハイマー型認知症の原因となる「アミロイドβペプチド」を排除・毒性を弱める働きのある3つのタンパク質を測定し、MCIのリスクを測定できる唯一の検査です。
対象:50歳以上 費用:22,000円
③ApoE遺伝子検査について
認知症は「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」などに分類されますが、「アルツハイマー型認知症」が半数以上を占めています。アルツハイマー型認知症は脳内の特殊なタンパク質であるアミロイドβペプチドが脳内に蓄積し神経細胞を障害することで起こると言われています。
ApoE遺伝子検査はアミロイドβペプチドの蓄積や排泄に関わると言われるアポリポ蛋白E(ApoE)の遺伝子タイプを解析することで、認知症のリスクを判定する検査です。
遺伝的要因があるからと言って必ずアルツハイマー型認知症を発症するわけではありませんが、遺伝的なリスクを知り生活習慣の改善など適切な予防を行うことで発症を防ぐことも可能です。
対象:20歳以上 費用:20,000円
(すべて自費検査、税込検査費用です。)
加齢は誰にでも平等に進みますが、老化は食事、栄養、運動、睡眠などの生活習慣により進行を遅らせることができます。リスクを知ったうえで、生活習慣を改善し病気の予防をすることが大切だと考えています。
院長 野村尚弘